美味しいスペシャルティコーヒー専門店⑧【中央林間/コーヒー豆専門店ぜにさわ】と桧山茶
小田急江ノ島線 中央林間駅近くのコーヒー豆専門店ぜにさわ
https://zenisawa.ocnk.net/
湘南に住む料理研究家の知人に連れて行ってもらったお店です。
豆売り専門店ですが、コーヒーのフルコースの有料試飲ができます。
高級な豆ほど、紅茶のような味に近づくと教わります。
ここで試飲した帰り道、生まれて初めてコーヒーを飲んで
千鳥足になるという衝撃的な体験をしました。
この多幸感がいつまでも続くようにと祈るくらいの時間でした。
ぜにさわさんでは、製造中止の外国製の古い焙煎機をお使いで、
ドリップもヤカンの大きな注ぎ口からお湯をラフに投入します。
その姿を見て、今までのドリップのイメージが粉々に砕かれます。
コーヒーのおいしさは、豆が5割、ロースト3割、ドリップ2割
という感覚がありました。しかしぜにさわ方式を見ると
豆とローストが素晴らしければ、ドリップは適当でもかまわないという
見方ができてしまいます。
・・・・・・・ぜにさわさんのサイトより・・・・・・・・・・・
豆を一度もハゼさせないZeroハゼローストという製法。
生豆の投入温度も低温で長時間ローストし、豆の香りが最も強く出た
ところで煎り止めをしています。
同じ浅煎りでも、高温短時間焙煎のサードウェーブとは真逆のロースト
方法です。苦味を入れないだけでなく、水分抜きもしっかりと行う
ことで豆の風味をより味わえます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ハゼさせないローストでは、美味しい珈琲ができないのが一般的です。
ぜにさわさんの古い焙煎機は、遠赤外線パワーが尋常でないレベルなのだと思います。それゆえ低温でも深部温度を適度な温度まであげられるのかもしれません。
熱の波動拳かも。
ぜにさわさんでは、極上の紅茶も扱っておられます。
お茶と言えば、秋田県の能代市に、北限のお茶と呼ばれる桧山茶があります。
神主と茶園主。秋田県能代市の神主・大髙翔さんが“北限のお茶”「檜山茶」をつくる理由|灯台もと暮らし[もとくら]|これからの暮らしを考える情報ウェブメディア
この桧山茶を飲んだ時、体が浮くような夢心地気分になりました。で、調べたら
品種改良の波に飲み込まれなかったことを知ります。収穫後の火入れも、昔ながらの古風なやり方です。
お茶もカテキンというポリフェノールでの力で瞑想状態に入りやすい性能があったんだ!と桧山茶を飲んで思いました。
武士の時代、刀を置いてにじり口から茶席に入り、お坊さんの入れるお茶を嗜む文化がありました。日本茶の持つ抗酸化成分が客人を気持ちよくさせ、敵対する武将同士の争いごとを納めたり、手打ちをする場であったようです。
近年、日本茶もバイオ技術が進み、甘く飲みやすくするための品種改良が熱心に行われました。その結果、カテキパワーが落ちたのでしょう。
流通している日本茶を飲んで気持ちよくなることは、ほぼありません。
何かを進化させると、何かを失う。
その点、珈琲はまだいけてます。葉っぱと比べて豆は表皮が硬いので、火入れ次第でポリフェノールが残せます。
桧山茶は、少量生産につき、数年待ちの状態。
無念!